味の素フィールド西が丘(国立西が丘サッカー場)
インテルの長友選手。
彼は、高校時代、東福岡高校で選手権に出場し、大学時代、明治大学で関東大学サッカーリーグに出場していました。
今では、アジアを代表する、世界的なプレーヤの仲間入りをしています。
そんな長友選手と言えば、体幹トレーニング。
この本は、80万部を突破している人気の著書となっています。サッカー選手のみならず、多くのスポーツ選手が参考にしている本だと思います。
長友選手は著書の中で、体幹トレーニングの重要性を示してくれています。
- 体幹トレーニンがなぜ必要なのか
- 体幹トレーニングを継続する方法
- 体幹トレーニングのメニュー
- 体幹トレーニングをやる時の注意点
これまで培ったノウハウを惜しげもなく披露。トレーニングメニューも写真付でとてもわかりやすい。
もし、サッカーが上手くなりたい。今まで以上にパフォーマンスを出したい。そう感じている、中学生、高校生には、是非おすすめしたい本です。
そこで、今回は、体幹トレーニングの効果と体幹トレーニングがサッカーの試合中どんな場面で生かされてくるか、ぼくの体験談を元に知ってもらえればと思います。
目次
サッカーで体幹トレーニングが中学生高校生に効果あんの?
「じゃあ、ラスト1本入れたら終わりなー」
「終わったら、いつものー」
高校二年の春。
校舎の桜は満開で、太陽の日差しと暖かいそよ風が心地よかった。
そんなN先生が言う「いつもの」。
それは、「筋トレ」を意味していた。
体幹トレーニングをN先生が教えてくれた
1年前からサッカー部の新しい顧問になったN先生。広島県出身で関東のT大学を卒業後、ぼくらの高校にやってきた。
先生のポジションはキーパー。大学2年生の途中までレギュラーだったけど、怪我してプロの道はあきらめた。そして、指導者の道を選んだらしい。
そんなN先生が所属していたサッカー部があるT大学。関東大学サッカーリーグの名門。これまでに数多くのJリーガーを輩出している。
そんな強豪大学出身の先生がこんな田舎の学校に来た。だから、みんな背筋がピンっとなる感じで先生の話を聞くようになっていた。
N先生が組む練習メニュー。さすが、関東の強豪大学の体育会サッカー部でやってただけの事はある。練習がすごく面白いし、楽しい。いままでやったことない練習やアドバイス。理論的に細かく教えてくれるのが、自分には合っていた。
N先生が来てからというもの、ボールを使った練習の後、「いつもの=筋トレ」をやることが多くなった。
メニューは、腕立、腹筋、背筋、スクワット。2人組みになって、お互いに負荷をかけながら交互にやる。そして、新鮮だったのが、「体幹トレーニング」。体の内側の筋肉を鍛えるトレーニングだ。(いまでこそ、一般的に知名度をあげた体幹トレーニング。ぼくらが高校の時は、あまりまだ知られてなかった。)
例えば、
両肘と両足のつま先で体を支え、その姿勢を保つ(1分~2分)。
横を向いて肩肘と片足で体を支え、その姿勢を保つ(1分~2分)。
いままでやったことなかったので、「これ効果あるんだろうか?」って最初は思った。慣れてないので、とてもキツイ(辛い)と感じた。ただ、キツイ(辛い)分だけ、鍛えられている、といった感覚も感じることができた。だから、がんばってやった。
するとどうだろう。
試合中、「おっ、これって体幹のおかげ?」と効果を徐々に感じるように。
- 体をスムースに動かせる
- 当たり負けしない
- ふんばれる
と感じるようになった。
そして、少し先にインターハイの県予選が控えていた。メンバーに選ばれるため、みんな必死でがんばっていた、1人をのぞいては。
体幹トレーニングをやってないやつもいた
中学校の時、中国地方のトレセン(選抜)に選ばれてた同級生のよしお。N先生と同じ広島県出身で、特待生としてこの高校に入学してきた。
得意なプレーは、ドリブル。
中学時代は、福山のドリブラーと呼ばれ、強豪中学を次々に撃破した伝説を持つ。全国東西対抗戦に西日本選抜として選ばれたことがあり、当時中国地方ではちょっとした有名人。(ぼくがそのことを知ったのは、入学してかなり後のことだったが・・・w)
そんな、ドリブルが得意なよしお。実は、苦手な練習メニューがあった。それは、「筋トレ」。練習が筋トレになると、先生の目を盗んでやったふり。声はしっかり出す。
「1、2、3、4、、、、、、」
でも力は入れてない。
「やろうや」
っていってもやらない。
「なんでやらんのん?」
って聞くと
「意味ないけん」
と。
インターハイ県予選のメンバー発表
暖かい日差しも徐々に暑いと感じる5月後半の放課後。
間近に控えたインターハイ県予選に挑むメンバー発表があった。
うれしいことに、ぼくの名前が読み上げられた。
(心の中で小さくガッツポーズ)
しかし、そのメンバーリストの中にドリブラーよしおの名前はなかった。よしおは平然としていたけど、同級生のぼくにはよしおの悔しさがひしひし伝わってきた。
あれだけ、ドリブルが上手いよしおがなぜメンバーに入ることができなかったのか。
よしおはコンディションをベストに保つことができなかった
練習や練習試合でひときわ目立ったプレーをしていたよしお。
間違いなく、周りの選手とは別の異彩を放っていた。
ただ、怪我が多かった・・・。
怪我をして、リハビリ、復帰、怪我、リハビリ、復帰。
怪我と復帰を繰り返していた。
そのため、短い時間では素晴らしいプレーを見せることができる。
でも、1試合通して見ると、プレーにムラがあった。
また、守備となると、戦闘能力が、ガクンと落ちた。
結局、よしおがメンバーに選ばれなかった理由は、コンディションが不安定、なところにあった。
サッカーで体幹トレーニングメニューの効果をN先生が話してくれた!その内容は?
N先生がこんな話をしてくれたことがある。
「なぜ体幹トレーニング、体幹を鍛える必要があるのか」
体幹っていうのは、体の内側に付いている筋肉、というイメージを持つといいよ。骨の周りや内臓の周りの筋肉なんかそう。普通の腕立て伏せや腹筋、背筋のような筋トレでは、負荷を与えにくい筋肉。それを鍛えるためのトレーニングが、体幹トレーニングだ。
体幹トレーニングは内側の筋肉を鍛え、体の土台を作るイメージ。もっと言うと筋肉の中の筋肉、筋肉の中の細かい筋繊維まで鍛えられるトレーイングと言ってもいいかもしれない。
じゃあなぜ、体幹を鍛える必要があるのか。円柱や建物(ビル、マンション)をイメージすると分りやすいかもしれない。細い円柱と太い円柱どちらが倒れにくいか。当たり前の話で、太くて堅い円柱のほうが倒れにくい。(柔軟性の話はひとまずおいといて)
体の内側を鍛えることで、体の中心に太い円柱(軸)ができる(あくまでイメージ)。その軸(円柱)が強ければ強いほど、太ければ太いほど、強い力を出すことができる。だから、体の軸(円柱をイメージ)を鍛えることで、頑丈で倒れにくい体になる。
ビルやマンションのような建物でも同じ様な事が言える。太くて頑丈な柱を使っている建物と細くて弱っちい柱を使ってる建物。どちらが、倒れにくいか、崩れにくいか。
サッカーで体幹トレーニングが試合で効果を発揮する場面とは?
体幹トレーニングで体幹を鍛える。それは、試合で最高のパフォーマンスを出すための準備の一つ。
じゃあ、体幹トレーニングが試合中どんなところで役立つのか?
どんなところで効果を発揮するのか?
試合中、プレーの中で実際に感じた効果は、こんなところ。
攻撃の時に感じた体幹トレーニングの効果
- 強いシュートが打てる(キック、ヘディング)
- シュートのコントロールがしやすい
- フェイントがスムースにできる
- 細かいステップがとりやすい
- 体を投げ出せる
- バランスを崩しても元にもどしやすい
守備の時に感じた体幹トレーニングの効果
- 当たり負けしない
- 相手をはじき返すことができる
- ヘディングの競り合いで負けない
- 相手の動きについていきやすい
- 細かいステップがとりやすい
- 体を投げ出せる
- バランスを崩しても元にもどしやすい
つまりは、こういうこと
ようは、体幹トレーニングをする前に比べて、体の内側に力を入れることができる(自然に)。足の内側も含めて。だから、地面をとらえる、地面に力を伝えやすくなる。
また、最後のところで踏ん張れたり、スムースにフェイントができるようになったりする。キックの時、片足で踏み込む場面で、バランスをくずさず体をコントロールできる。だから、シュートの精度も上がるし、パスの精度もあがる。
同じように、今まで以上にボールに力を加えやすくなる。だから、強いシュート、強いキック、強いヘディングができるようになる。
そして、相手が当たってきても、逆に体で跳ね返すことができる。
これらが、体幹トレーニングの効果といえる。
先生!
なるほどっす。
サッカー体幹トレーニングの本で中学生高校生におすすめは?
今では当たり前となった体幹トレーニング。サッカー日本代表の長友佑都選手(現イタリア インテル)の功績が大きいと思います。
長友選手が、イタリアでの成功に合わせて、自身の著書となる、体幹トレーニング本「長友佑都体幹トレーニング20(著:長友 佑都)」を出版。サッカー界だけではなく、他のスポーツや一般の人にも体幹トレーニングが知れ渡ったように思います。
長友選手は学生時代、腰痛でコンディションを崩すことがありました。そんな長友選手を救ったのが、体幹トレーニング。体幹トレーニングで腰痛を克服し、JリーグのFC東京でプロサッカー選手に。そして、日本代表にも選出。FC東京から、イタリアへ渡り、チェゼーナ⇒インテルと移籍し、現在の活躍となる。
すべての怪我が体幹トレーニングで克服できるわけではありません。ただ、体幹トレーニングで体の土台、幹(体幹)の部分を鍛える。それは、明らかに怪我をしにくい体になります。
もちろん、最終目的は、サッカーの試合で最高のパフォーマンスを出すこと。体幹トレーニングだけをやればいいわけではなく、バランスよくトレーニングする必要があります。
ボールを使ったトレーニング
体力トレーニング
筋肉トレーニング
メンタルトレーニング
長友選手の場合は、バランスよくトレーニングし、自分の得意分野を伸ばした、ということでしょう。または、体幹トレーニングを極め、世界と戦える体を手に入れた、とも言えるかもしれません。
体幹トレーニングは、サッカーの重要なトレーニングの1つです。体幹トレーニングをすることで、サッカーのパフォーマンスが向上するのは間違いありません。サッカーが上手くなりたい、中学生、高校生には、是非、長友選手の体幹トレーニング本を読んで、実践してほしいと思います。体幹トレーニングを通して、より丈夫な、戦える体を手に入れるために。
それでは、今回もありがとうございました。