夏は、開放感を感じる、とても気持ちのいい季節です。
でも、厄介なのが、暑さ。
夏の暑さを考えると、少し気分が落ちちゃいますよね。暑いだけならまだしも、注意しないといけないのが熱中症。スポーツをする時はもちろんのこと、外出している時、室内にいる時も注意が必要です。
○ 熱中症とは
熱中症は、高温多湿な環境下において、体内の水分及び塩分(ナトリウム等)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして、発症する障害の総称であり、めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感、意識障害・痙攣・手足の運動障害、高体温などの症状が現れる。
熱中症対策として、大切なのが水分補給。こまめに水分を取ることが重要です。また、水分だけではなく、塩分(ナトリウム等)を同時に取ることがポイント。
では、熱中症対策の水分補給としてどのような飲み物がいいのでしょう?「熱中症対策におすすめの飲み物は何ですか?」、「熱中症にいいのは麦茶とスポーツドリンクどっちですか?」、といった声に答えていきたいと思います。
目次
熱中症対策の飲み物で麦茶が人気の理由は?
キンキンに冷えた麦茶。
おいしいですよね~。
夏。汗が、だらだら出るような暑さの時、よく冷えた麦茶。最高です。まさに「生き返る」という言葉がぴったり。本当に生き返った感じになります。そんな麦茶。数あるお茶の中で、夏によく飲まれてると思いませんか?
麦茶が夏によく飲まれてる理由。
あるんですね~。
その理由は、麦茶の特性にありました。
麦茶が選ばれてる理由
麦茶が選ばれる理由。それは、いくつかあると思いますが、その中の1つに、カフェインが入ってない(ノンカフェイン)ってことだと思います。もしかすると、あまり意識してる人はいないかもしれませんね。「おいしいから飲んでる」、と言った感じで。
麦茶にはカフェインが基本的に入っていません(最近は、カフェイン入りの麦茶もわずかにあるようなので、購入時は栄養成分表示を見る必要があります)。カフェインが入ってない麦茶は、誰でも安心して飲める飲み物なんです。では、なぜカフェインが入ってないといいのでしょう?
麦茶にはカフェインが入ってない
カフェイン、と聞くとコーヒーをイメージしますが、お茶(お茶の葉)にもカフェインが含まれています。麦茶は、麦と水からできています。麦は、カフェインを含んでいません。だから、麦茶は、カフェインゼロの飲み物。では、カフェインゼロだと何がいいんでしょう?
カフェインゼロが、安心な理由って?
カフェインの摂取を控えたほうがよいといわれている妊娠中の方でも、カフェインを含まないむぎ茶なら安心してお飲みいただけます。授乳中の方や、小さなお子さま、お年寄りなど、カフェインの刺激が気になる方にもおすすめです。また、就寝前にのどが渇いたときにも、カフェインゼロなら安心です。
カフェインって何?
植物に広く含まれる成分のひとつです。苦味が特徴で、興奮作用や利尿作用などがあります。
引用:伊藤園HP
カフェインは、興奮作用を持つ刺激物の一つです。だから、妊婦さんや小さな子供、お年寄りなどは摂取しないほうがいいと言われてるんですね。
また、カフェインには、利尿作用があります。水分補給をしようと思ってる時に、カフェインを多く取ってしまうと、水分がおしっことして出やすくなってしまいます。つまり、カフェインを取るのは、熱中症には逆効果、ってことなんです。
麦茶の栄養成分
麦茶の栄養成分を見てみましょう。麦茶には、ミネラルが含まれています。その中に、汗で失われるナトリウムも入ってます。
麦茶の栄養成分表示 1本(600ml)当たり
伊藤園の健康ミネラルむぎ茶
ん。なるほど。600ml飲んでナトリウム60.0mg。100ml当たりで考えるとちょっと少ない気がしますね。厚生労働省では、熱中症の予防として、水分と塩分の摂取量について、以下のように推奨しています。
水分・塩分の摂取量等
身体作業強度等に応じて必要な摂取量等は異なるが、WBGT基準値を超える場合は、少なくとも、0.1~0.2%の食塩水、ナトリウム40~80mg/100mlのスポーツドリンク又は経口補水液等を、20~30分ごとにカップ1~2杯程度を摂取することが望ましい。
厚生労働省の資料によると、ナトリウムは、20~30分ごとに40~80mg/100mlを摂取するのが望ましいとされています。
確かに、麦茶にもナトリウムが入ってますが、必要とされるナトリウムを摂取するのに、1本(600ml)近く飲む必要があります。ちょっとキツイかもしれませんね。
スポーツドリンクはどうなんでしょう?
熱中症対策の飲み物はスポーツドリンクが効果的?
ぼくは、サッカーをやる時、水2Lとスポーツドリンク500mlを必ず持参します。個人的にスポーツドリンクはあまり多くは飲めないのですが、アップ前、アップ終了後、試合前、前半終了後に、2口、3口程度飲むようにしています。水では水分を、スポーツドリンクではエネルギーの補給といった意味合いで、なんとな~く必要かなと思って飲んでました。そのスポーツドリンク。熱中症対策に効果的だったんです。
スポーツドリンクは塩分(ナトリウム)を手軽に取れる
夏の暑い日。スポーツをするしないにかかわらず、大量の汗をかきます。汗をかくと、体内の水分と塩分(ナトリウム等)のバランスが崩れます(クーラーが効いてる室内でさえ、体内の水分は失われます)。そうなると、どうなるでしょう?頭が痛くなったり、気分が悪くなったりと体調が悪くなります。熱中症です。
熱中症は、体内から水分と塩分(ナトリウム)が失われることで起きる体の障害です。水分と塩分(ナトリウム)のバランスが崩れてしまい、体温の調節ができなくなって体調が悪くなります。重症になると命にもかかわる危険な状態になるので注意が必要です。なので、そういった状態になる前に、水分と塩分(ナトリウム)をこまめに補給する必要があります。
栄養成分表示を見るとわかりますが、スポーツドリンクは、塩分(ナトリウム)を手軽に取れる飲み物です。
スポーツドリンクの栄養成分表示
ポカリスエットの栄養成分表示を見てみましょう。
ナトリウムが49mg/100ml入ってます。
100mlは、だいたいこれくらい。飲むと、だいたい3口くらいですね。
この、ナトリウムの含有量(49mg/100ml)は、厚生労働省が熱中症対策の水分補給と示している摂取量(20~30分で40~80mg/100mlのナトリウム)を簡単に取ることができる、ってことになります。
スポーツドリンク、夏は常備しておきたい飲み物です。
スポーツドリンクの甘さには理由があった
スポーツドリンクは、夏の水分補給として、また、スポーツ時の水分補給として素晴らしい飲み物です。ただ、「甘さ」を気にする声をたまに聞くことがあります。そう言われてみると、スポーツドリンクは甘い気がします。で、実は、その甘さ、理由があったんです。スポーツドリンクが甘い理由ってなんでしょう?
●スポーツドリンクが甘い理由は、水分の吸収スピード?
ポカリスエットのホームページでは、以下のように書かれています。
水分の吸収スピードを助ける働き
ポカリスエット(250ml、500ml、900ml、1.5L、2L)には5.7%の糖質が含まれています。これは、腸から身体の中へ、すみやかに水分を吸収するのに適した糖質濃度なのです。
公益財団法人日本体育協会は「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」の中で、「1時間以上の運動をする場合には、4~8%程度の糖質を含んだものが疲労の予防だけでなく水分補給効果にも役立ちます」としています。
スポーツのように、たくさん汗をかくときに飲む飲料は、エネルギー補給だけでなく、水分の吸収スピードのためにも、ポカリスエットのような糖質を含んだ飲料が適しています。
なるほどですね~。甘さ(糖質濃度)が、水分を体内に吸収する手助けをしてるんですね。
カロリーを気にする声もたまに聞きますけど、ポカリスエットの栄養成分表示には、エネルギー25kcal/100ml、となっています。1本(500ml)だと、125kcal。気にするほどのカロリーじゃないですね。
熱中症対策の飲み物でおすすめは麦茶とスポーツドリンクどっち?
熱中症対策の水分補給の飲み物として、麦茶とスポーツドリンクについて見てきました。
麦茶とスポーツドリンク、どちらがいいかと言われると、スポーツドリンクになるでしょう。塩分(ナトリウム)が簡単に取れるからです。
ただ、個人的には、どちらもおすすめしたいですね。なぜなら、スポーツドリンクは、あまり多くは飲めないと思うからです。どちらかというと、麦茶のほうが多く飲める。だから、スポーツドリンクと麦茶を両方用意する。麦茶を3回飲んだら、次はスポーツドリンクを飲む、みたいなイメージ。麦茶で水分を取る。スポーツドリンクで塩分(ナトリウム)を取る。といった感じです。
もし、自分が熱中症になってしまった、また、まわりの人が熱中症になってしまった時、適切な対応が必要です。是非、こちらの動画を1度見てください。熱中症の時、どう対応すればいいか、イメージできると思います。
と、いうことで、今年の夏も麦茶とスポーツドリンクで元気に乗り切りましょう。
ありがとうございました。