サッカースローインのルールで反則や飛ばす方法と筋肉の鍛え方は?

07.242016


関東大学サッカーリーグ5

今回は、サッカーのスローイン。

スローインのルールはとっても簡単。ただ、知ってないとファールスロー(反則)しがちなんですよね。あと、できれば少しでも遠くに飛ばしたい。

 

そこで、今回は、サッカーのスローインのルールと投げ方について見ていきます。

 

スローインの時どうすると反則になる?

スローインが直接ゴールに入っちゃうとどうなる?

遠くに飛ばすためにはどうする?

 

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サッカーのスローインのルールで反則は?競技規則で全てわかる

スローインの基本

 

まず、スローインの基本的なルール。

上の動画は、小学生向けの動画です。この内容がわかっていれば、基本的にスローインのルールは問題なしっすね。

 

  • 両手でボールを投げる。
  • その時ボールは頭の上を通過する必要がある。
  • 両足が地面についてないといけない。

 

あとは、タッチラインから足が出てないこと、ぐらい。(ラインを踏むのはOK。片足がラインを完全に越えたら、ファールスロー)

ファールスローにならない(片足がラインを踏んでいる)
サッカールールスローイン_足2

ファールスローになる(片足がラインを完全に越えている)
サッカールールスローイン_足1

 

もし、サッカーを本気でやる、上を目指す、ってことなら、競技規則に載ってることは、知っておきたいですね。

 

競技規則の第15条がスローインについてです。

(※競技規則は、誰でもダウンロードできます。)

 

JFA(日本サッカー協会)のホームページ

ホーム>ドキュメント>サッカー競技規則

 

スローインの競技規則

競技規則の第15条を要約するとこんな感じです。

 

第15条 スローイン

タッチライン(横のライン)からボールがグラウンドの外に出たらスローイン。

ボールを出した選手とは、逆のチームのスローインで始まる。

 

スローインが直接ゴールに入っても得点にはならない。

  • AチームのスローインがBチームのゴールに直接入った時
  •  ⇒ Bチームのゴールキックで再開

  • AチームのスローインがAチームのゴールに直接入った時
  •  ⇒ Bチームのコーナーキックで再開

 

1.スローインの仕方
  • 両手でボールを持って投げる
  • その時、ボールを頭の上を通す必要がある

 

2.ファールスロー(反則になる投げ方)
  • 両足が地面に着いてない
  • 片足が地面から離れる
  • 体をねじって投げる
  • 片手で投げる
  • ボールが頭の上を通過してない

※ファールスローをしたら相手チームのスローインになる

 

3.その他
  • スロワー(スローインをする人)以外の全ての選手は、2m以上離れる必要がある
  • スローインしたボールがグラウンド内に入らなかったらやり直し(もう一回スローイン)
  • スロワーが投げたボールに最初に触ったら相手チームの間接フリーキック

 

スローインQ&A!(いろんな状況の解説)

 

スローインが直接ゴールに入ったらどうなる?

スロワーが投げたボールが、相手チームのゴールに直接入った場合は、相手チームのゴールキックになります。スロワーが投げたボールが、自分のチームのゴールに直接入った場合は、相手チームのゴールキック。

 

ボールが出た、出ないの判断は?

サッカールールスローイン_ボール2

タッチライン(横のライン)からボールが完全に出たか、出てないかで判断。
ボールが少しでもラインに触れていたら、出てない判断になります。

 

スローインをする位置、範囲は?

スローインをする位置は、ボールがタッチラインから出た位置です。そこからからだいたい半径2m~3mであれば、スローインをする位置がずれても問題ない場合があります。この辺は、主審の判断にもなるんですけど、スローインをする位置が前(攻撃する方向)にずれると厳しく判断されます(位置の修正ややり直し)。ゴールに近くなるからです。でも、後ろにずれる場合は、そのままプレーが続けられることが多いです。後ろにずれても、特に有利にはならないからです(試合の進行をスムースに進める意図もあります)。

 

かかとを上げても大丈夫?

かかとは上がってても大丈夫です。ボールが手から離れたとき、両足が地面に少しでもついていれば問題ありません。

 

スローインになる条件は?

タッチラインからボールが完全に外に出たら、スローインです。空中も同じです。

 

スローインの時の反則は?

よくある反則は2つあります。

  • ボールを投げるとき(手から離れたときに)、片足が地面から離れてしまう
  • ボールを頭の上を通過させないで投げる(手からあ離す)

 

スローインがゴールラインを割ったらどうなる?

スロワーが投げたボールが、相手のゴールラインを割ったら、相手チームのゴールキックになります。自分のチームのゴールラインを割ったら、相手チームのコーナーキックになります。

 

助走や歩数の決まりは?

助走や歩数の決まりはありません。

 

スロワーは誰でもいい?

スロワーは誰でもいいです。ゴールキーパーでも問題ありません。

 

サッカーのスローインを飛ばす方法は?ロングスローについて

スローインを遠くに飛ばす「ロングスロー」。もし、ロングスローができる選手がいたら、チームにっとって大きな武器になります。相手陣地で得たスローインで、ロングスローができれば、フリーキックやコーナーキックと同じ意味を持ちます。つまり、ロングスローから得点も生まれることもあります。

 

 

これは、2015年8月1日に行われた、JリーグJ2 第27節のファジアーノ岡山 対 ジュビロ磐田戦で生まれたゴールです。スロワー(投げる人)は、片山瑛一選手。ゴールを決めたのは、岩政 大樹選手。ロングスローから得点が入ったお手本のようなゴールです。

 

スローインを飛ばす方法

スローインを遠くに飛ばすには、ポイントがあります。

 

  • フォーム(投げ方)
  • 筋力

 

フォーム(投げ方)

まず大事なのが、フォーム。投げ方です。

これは、スローインだけじゃなく、キックやヘディング、サッカーの技術全てに言えることです。正しいフォーム(投げ方)をすることで、ボールに効率的に力を伝えることができます。

 

ファジアーノ岡山の片山選手のスローインを参考にすると、助走から上半身をそらし、一気にボールに力をつに伝えています。

 

  1. タッチラインから十分距離をとり助走スタート
  2. ボールは片手に持ちながら助走
  3. 前に進みながら上半身を後ろに倒す
  4. →体幹の前側を伸ばすイメージ

  5. 同時にボールを両手で持ち、頭の後ろに持っていく
  6. ライン手前で片足を踏み込む
  7. 体を起こすタイミングで肘をできるだけ曲げる
  8. 上半身起こしながら、肘から下を素早く振りぬく
  9. →伸ばした体幹を瞬間的に縮めるイメージ
    →腕の素早い振りがポイント

  10. 頭の上を通過すると同時に、ボールを離す(ボールを押し出すイメージ)
  11. 後ろに残していた足は、前で踏み込んだ足とそろえる
  12. →このとき、足が地面から離れないようにする(地面をすらすように前に足を持っていく)

 

投げる時のイメージは、ものさしで消しゴムを飛ばすのとよく似ています。

サッカースローイン飛ばす方法_例ものさし1

サッカースローイン飛ばす方法_例ものさし2

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ポイント

文部科学省と日本学術振興会が実施している科学研究費助成事業で行われたスローインの研究で、こんな結果が報告されています。

 

研究成果の概要(和文):
本研究の主たる目的は、サッカーのロングスローについて、その動作の特徴を明らかにすることであった。
大学サッカー選手のスローイン動作を対象として3次元動作分析を行った結果、飛距離の大きな選手には
「体幹の大きくかつ効果的なタイミングでの動き」、「前方よりのリリースポイント」といった特徴が認められた。
これらの動きは、ボールに対する投球方向への作用力を増大させ飛距離を大きくする効果があり、
また、視覚的にも判断しやすいポイントであることから始動の現場で有効な評価指標となり得ると考えられた。

引用:科学研究費助成事業データベース(研究成果報告書)
サッカーのロングスローイン技術のバイオメカニクス的解明」より

 

簡単に言うと、体幹を使って投げて、ボールスピードが速いとよく飛ぶ、ってことですね。

 

  • 体幹の強さと体幹の使い方が重要
  • ボールを離す位置はできるだけ前がいい
  • ボールを離した瞬間のボール速度が速いとよく飛ぶ
  • ボール速度が速いと投げ出し角度は低くなる
  • 助走の速度はあまり関係無い

 

サッカーのスローインの筋肉トレはメディシンボールがおすすめ?

筋力を上げれば、スローインでボールを遠くに飛ばすことができます。特に体幹、上半身の筋トレが有効ですが、下半身も含めてバランスよく強化するのが理想です。意識したいのは、いかに腕を振るスピードを上げるか。そこでおすすめなのが、メディシンボールです。

(参考:サッカー体幹トレーニングのメニューや方法で毎日やるポイントは?

 

メディシンボールでパワーアップ

サッカースローインメディシンボール1

メディシンボールを使ったトレーニングが、スローインで飛距離を伸ばすために有効であると報告されています。CiNii/サイニィ(論文などの学術情報を検索できるサイト)に、メディシンボールを使ったトレーニングで、スローインの飛距離がアップする研究の報告資料を見ることができます。

 

前略
メディシンボールのトレーニングを行った結果、体力も増強し、飛距離も増大したという傾向がみられた。このことより、経験的に飛距離が増加するといわれているメディシンボールによるトレーニングは遠投力には効果的な方法であるといえよう。
攻略

545. サッカーのスローインにおける遠投力トレーニングについて

 

このとき使ったメディシンボールは重さ3kgで大きさはサッカー公認球と同じサイズのもの。週4日、1日15回、1セットを6週間やった結果が示されています。

 

メディシンボールを使ったトレーニング方法はいたって簡単。メディシンボールでスローインをすればいいだけ。ポイントは、2つ。体幹を意識して投げること、両腕を素早く振ること、です。

 

ポイント

  1. 体幹を意識して投げる
  2.  →体幹を伸ばして、瞬時に縮めるイメージ

  3. 両手を素早く振る

 

補足

  • 週3~4回(2日に1回のイメージ)
  • 1日15回

 

※個人の能力に合わせて、回数やメディシンボールの重さを変える
※サッカーボールと同じ大きさのボールを使う

 

メディシンボール重さの目安

    小学生 1kg
    中学生 2kg
    高校生・大学生・社会人 3kg

 

サッカーボールの大きさ

    3号球 直径19cm
    4号球 直径20cm
    5号球 直径22cm

 

メディシンボール(Lindbergh/リンドバーグ)

⇒ 1kg(19.5cm)

サッカースローインメディシンボール2

⇒ 2kg(19.5cm)

サッカースローインメディシンボール3

⇒ 3kg(22cm)

サッカースローインメディシンボール4

 

サッカーのスローインは遠くに飛ばさなくてもよい?大切なことは?

スローインについて見てきました。

スローインを遠くに飛ばすことができれば(ロングスローできれば)、チームにとって強力な武器になります。ただ、それは、あくまでも、武器(戦術)の1つであって、ロングスロー主体の戦術(ボールをつなぐ、相手を崩すことを重視しない戦術)だと、サッカーの醍醐味、面白さ、やりがいなどが薄れると思います。

 

なので、ロングスローは、戦術の1つのオプションとして使えるのが理想です。

 

ロングスローは、練習、トレーニングを積めば、飛距離を伸ばすことはできます。ただ、ロングスローの練習、トレーニングをする前に、キック、トラップ、フィジカル(走り)など、サッカーに本来必要な能力の練習、レベルアップを考えることのほうが優先度が高いのは言うまでもありません。それらが満足いくレベルになって初めて、ロングスローの練習をするべきです。ロングスローができなくても、普通にスローインができれば何の問題もないですからね。

 

スローインでまず第一に考えること。それは、いかにマイボール(自分達のチームのボール)にするかです。マイボールにして、攻撃につなげる。

 

そのためには、スロワー(投げる人)のスキル(どこに投げるか、ボールスピード)も重要ですが、受けて(ボールを受ける人)のスキル(動き)も重要になります。いかに相手のマークを外すことができるか。この2つができて、初めてマイボールにすることができます。

 

スローインからボールを失う(相手チームにボールを奪われる)ことって非常に多いです。なぜなら、スローインの時、相手からのプレッシャーを何気に受けやすいからです。なので、スローインの練習をするチームはあまり多くないと思いますが、フリーキック、コーナーキック同様、1つのセットプレーとして、練習しておきたいですね。フットサルのキックインと同じイメージです。事前に、スロワーがどう投げるか、受け手がどう動くかを話しておけば、そして、練習しておけば、スローインからボールを失うことを減らせます。つまり、マイボールにすることができる。攻撃の回数が増え、得点につながる可能性が高くなるということになります。

 

強いチームは、スローインも上手い。スローインを見れば、チームの強さ、個人のうまさをある程度判断することができます。

 

スローインは、どれだけ遠くに飛ばせるか、がフォーカスされがちですが、スローインをいかにつなぐか(ボールを失わないか、マイボールにできるか)を考えていきたいものです。

 

たかがスローイン、されどスローインです。

 

それでは、今回もありがとうございました。

 

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イノです。今は、サッカーとゴルフをメインに活動しています。今後は、もっと色んなスポーツに取り組み、スポーツの素晴らしさと楽しさを伝えていきたいと思ってます。世界中で「スポーツを夢中にする」のが目標です。詳細

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